INTERVIEW : BAN-BAN(PIGGS)

CHIYO-Pの脱退、新メンバーの加入... 優しくて不器用なBAN-BANの心はめちゃくちゃに揺さぶられ続けただろう。だからだろうか、新メンバーお披露目のクアトロでの彼女の歌は、本当に気持ちが乗っていたし、PIGGSのエモーショナルな部分は、やはり彼女が引っ張っている部分が大きい。厳しい時期を経て、また彼女は大きく変革を遂げる。そんな予兆がしてならないのだ。
インタビュー : 飯田仁一郎
文 : 西田健
撮影:堀内彩香
自分も気持ちの変化が大きかったライヴ
——CHIYO-Pさんが5月27日に渋谷WWW Xで開催された〈STAND 4 PIGGS TOUR〉ファイナル公演を最後に、PIGGSを脱退しましたね。このことについて、BAN-BANさんはどのように受け止めたんですか?
BAN-BAN:あくまで私の考えなんですけど、プーちゃんが休むタイミングでメンバー間で話す機会がいつも以上に増えたんです。そのなかでCHIYO-Pが改めて自分の気持ちと向き合うことになり、その結果「続けられない」と気付いたんじゃないかなって。
——みんなは脱退を止めたんですか?
BAN-BAN:何度も話しました。最初は辞めるか辞めないかの話じゃなくて、なんで頑張れないかの話をしていたんです。思い返せば、CHIYO-Pが自分の気持ちを話すことって少なくて。今回このタイミングでは、何回もしっかり腹を割って話し合って、その結果本人的に脱退という答えに辿り着いたようでした。
——CHIYO-Pさんが辞めてからは、気持ちに変化はありましたか?
BAN-BAN:CHIYO-Pが辞めてからは私も考えることが増えました。いろんな人の気持ちを受け止めて、グループとして成長していきたいなと思いました。
——元々プー・ルイさん以外の4人編成で回る予定だった〈STAND 4 PIGGS TOUR〉はCHIYO-Pさんも活動休止になったことで、残った3人でライヴすることになりましたよね。それからどういうふうに気持ちを切り替えていったんですか?

BAN-BAN:5人で目指す舞台やそこに立つ姿があったので、まずはその未来を楽しみにしているぶーちゃんズの方を思い浮かべました。3人でツアーを回るから頑張らなきゃと前向きになっていたんです。でもCHIYO-Pがどうするのかでよくわからなくてモヤモヤした気持ちもありました。プーちゃんとCHIYO-Pも含めてファイナルに向けて練習していたんですけど、CHIYO-Pが辞めることを決めてから少しスッキリした感じだったので、そういうなかで私はどういう気持ちでライヴをすればいいんだろうと思っていました。
——そのモヤモヤした気持ちはどうやって解消したんですか?
BAN-BAN:ツアーファイナルの前日にみんなで焼肉食べにいったんです。そのときに「どういう気持ちで臨めばいいかわからない。CHIYO-Pがスッキリした感じでいるのがモヤモヤするし、寂しかった」とCHIYO-Pに言ったら泣かせちゃったんです。そしたら「私も寂しくないわけないよ。申し訳ない気持ちもあるし、ちょっと気まずいから元気に振る舞っていただけだよ」と言ってくれました。みんなもその言葉を聞いたときに泣いてしまいました。CHIYO-Pのそういう表に出すだけじゃない気持ちも感じ取れてなかったんです。
——なるほど。渋谷 WWWXでのツアーファイナルはどういう想いで臨んだんですか?
BAN-BAN:ツアーファイナルのときは、これからこの5人でステージに立つことはないけど、CHIYO-Pの分まで頑張ろうという気持ちでした。お客さんもいろんな顔をしている人がいて、いろいろな感情が伝わってきましたし、自分も気持ちの変化が大きかったライヴでした。
——ツアーファイナルでは、みんなそれぞれけじめがついたように見えました。前日の焼肉も意味があったんでしょうね。
BAN-BAN:はい。焼肉はプー・ルイ社長が払ってくれました。
——普段は割り勘なんですか?
BAN-BAN:はい(笑)。
