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INTERVIEW : SHELLME(PIGGS)

インタビュー : 飯田仁一郎
文 : 西田健
撮影: 大橋祐希
2025年のPIGGSにワクワクしている
──SHELLMEさんにとって、2024年はどんな年でしたか?
SHELLME:2024年は、これからの明るい未来につながっていくような1年でした。対バンツアー〈BOO BOO ZOO TOUR 2024〉のファイナル公演や、これまで埋まらなかった東京キネマ倶楽部公演のチケットがソールド・アウトして、良い流れができているのかなと感じます。PIGGSの活動の中で、勢いがあるときの空気感があると言いますか……。だからこそ、これまでソールドアウトできなかった会場をソールドアウトしていけたら、次はもっと上にいけると思うんです。超えられるように頑張りたいです。
──そのためには、どんな気持ちで頑張ればいいと思いますか?
SHELLME:心に持っているものを、いかにお客さんの目と耳と心に届けるかをもっと考えたいと思います。私は気になったアーティストのライヴには積極的に行くようにしているんですけど、ライヴってやっぱり「生モノ」だと思うんですよ。そのときその場じゃないと生まれない感動があって、そういう感動を生み出すパフォーマンスがPIGGSもできるようになりたい。でもそれってすごく練習して完璧に自信満々じゃないと出せないと思うんですよね。いまPIGGSは、メンバーそれぞれができることが増えてきてるから、もっとみんなで話せたら、もっとカッコ良くなれると思います。

──2025年に入ってすぐに、PIGGSは共同生活の解消を発表しましたが、SHELLMEさんの生活に変化はありましたか?
SHELLME:そこまで変化はないですね。メンバーとは頻繁に会ってますし、寂しくはないですけど、映画をたくさん観るようになりましたね。ひとり暮らしするようになって、私はテレビを置くかわりにプロジェクターを置いてるんですよ。最近は『ミッドサマー』を観ました。「私はぶち上げギャルだからそんな陰鬱系の映画は観ないぞ」って思っていたんですけど、オススメされたから観てみたんです。でも全然意味がわからなかったですね。解説を見たら、やっとおもしろさがわかってきました。今はその『ミッドサマー』の制作会社(A24)の映画を何本か観ています。
──意外なセレクトですね。
SHELLME:『ボーはおそれている』っていう映画も観たんですけど、3時間くらい、ひたすら意味がわからなくて。解説見て何となく腑に落ちるみたいな感じでした。でも最近はBIBIと映画の話をすることも増えて、「こういう会話って、こんなに楽しいんだ」と気づきました。でも私は、わかりやすいディズニーの映画くらいがちょうどいいなって思います(笑)。
──SHELLMEさんは、これまでにもグループでの経験がありますが、思い描いていたキャリアとPIGGSの現在の状況に対してギャップを感じることはありますか?
SHELLME:思い描いていた人生像とのギャップはあんまりないですね。むしろPIGGSに入ってからが、いちばん楽しいです。それにここまで時間がかからないと、私は成長できなかった人間なんだろうなと思うんです。もう覚悟は決まっているので、今は目標に向かって頑張ってますね。

──将来のアイドル以外の人生について、何か考えていますか?
SHELLME:何も考えてないですね。今は目の前のことが楽しすぎて、それ以外のことを考えてないです。
──PIGGSとして駆け上がっていく方が今は楽しいと。
SHELLME:そうですね。2025年のPIGGSにワクワクしているという感じです。このまえPIGGSのメンバーと制作陣で新年会をしたんですけど、そのときちゃんと腹を割って話したんですよ。結構シビアだけど夢に向かっているわけだし、今更辞める気持ちもないから、だったらやれることをやろうよと思っています。いまはもっと「私たちがワクワクしなきゃダメだよね」って思っています。私たちがワクワクしてなかったら、お客さんも増えないし、着いていこないじゃないですか。そのためにも2025年は、これまで以上に頑張らないとなって思います。