このシーンだけは一生泣き続けるんだろうな
———ほとんどが初心者からのスタートとのことですが、演奏について成長を感じることはありますか。
林:MyGO!!!!!はBPMがすごく速くて、『壱雫空』だと204もあるんですよ。しかもツービートの楽曲って演奏したことがなかったので、習得するのに時間がかかったんですけど、いまはちゃんと叩けるようになりました。この前のバンド練習で、まだ譜面も見ていない状況で「来たし叩こうか。」みたいな感じになったんです。けれど、演奏してみたら初見でも叩けるようになっていて、自分自身の成長を感じました。皆それぞれが土台を作ってくれたからそこに入りやすいっていうのもあったんだと思います。
小日向:確かに、あのときは本当にすごかったよね。リズム隊がどっしり構えてないといけない楽曲は、重ためのサウンドを作るために、スライド多めで弾いたりするんです。そういう細かいところにも気を配れるようになってきましたね。
羊宮:MyGO!!!!!の曲は特に、みんなの音じゃないと燈ちゃんの歌にならなくて。みんなの演奏がすごく良くて、「あ、今感情乗ったな」って感じる瞬間がたくさんあって。そういうところから、燈ちゃんの気持ちの活力としています。
青木:MyGO!!!!!の曲はメロコアっぽい曲でテンポの速いものが多いんですけど、それがだんだん弾けるようになってきました。どの楽器もヴォーカルも難しくなっているんですけど、初期ほど苦労しないで弾けるようになっているので、成長したなと思います。
立石:初期の頃は先生とメトロノームに合わせて練習をしても、「手首、どこが痛くなるのが合ってるんですか」とか「腕が痛いのが合ってるんですか?」みたいなところからスタートしていたんです。今は普通にバンドとして、ちゃんと弾けるようになったと思うと「あ、ちゃんと成長してるんだな」って感じます。ライヴの反省会とかをみんなで映像見ると、みんな成長したなって思います。
———みんなで反省会もするんですね(笑)。
立石:反省会というか、感想会ですね(笑)。「今のところ、すごく良かったよー!」とか(笑)。
小日向:基本的にはバンドメンバーで、良いところを見つけて、とにかく褒め合っているよね (笑)。
———(笑)。2023年6月29日からは、TVアニメ「BanG Dream! It's MyGO!!!!!」が放送スタートしました。すでに13話全てが放送されましたが、演じてみていかがでしたか?

立石:自分が演じた愛音ちゃんって、すごくキャラクターが濃いんですよ。心の声が出すぎていますし(笑)。私も演じながら最初は「愛音ちゃんって結構グイグイ系なんだ」みたいな感想だったのが、話数を経ていくごとに愛音ちゃんの人間の良さみたいなところに気づくようになりました。みんな愛音ちゃんに共感して応援してくれていたのが嬉しかったです。
羊宮:私、10話の『詩超絆』のライブシーンが本当に大好きで、衝撃が忘れられません。みんなの気持ちが伝わってくるからこそ、あの場面でのみんなの表情だけでもくるものがあります。いろんなものがつながったからこそあのシーンって、一つ一つの仕草と見えているものすべてから心をぐっとつかまれます。
小日向:私も『詩超絆』のシーンは何回見ても延々と涙が出てくるんですよ。このシーンだけは一生泣き続けるんだろうなって思うぐらい、自分もこの作品に関われてよかったなって思いました。ファンの皆さんでも語り継いでくださっているのが、本当にありがたいです。
青木:私はよくバンドを見にライブに行くんですけど、すごく良いライブを観るとわけもわからず涙が流れることがあるんです。それと全く同じ経験だったのが、10話の『詩超絆』のシーンでした。メンバーも「なんで泣いてるのか分かんない」って言ってるんですけど、見てる私もなんで泣いてるのか分からないんですよ。「音楽が素敵だなって思うことに理由はいらないんだ」って再確認した瞬間でしたね。
林:私は第10話でメンバーが結束していくひとつ前の回の、第9話がすごく印象に残っていますね。台本を貰ったときに、まずサブタイトルの「解散」にびっくりしたんですよ。バンドはめちゃくちゃになってしまいますし、しかも私が演じているキャラクターがまさかの人の胸ぐらを掴むなんて(笑)。でもこの9話があるからこそ『詩超絆』で感動できると思うので、どのシーンも本当に大事ですね。
