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Latina -内なる印象 (24bit/96kHz)
High Resolution
Exclusive

Latina -内なる印象 (24bit/96kHz)

Classical/Soundtrack

大木和音

グラナドス、アルベニス、ファリャ、モンポウは、チェンバロがピアノに取って代わられた時代の作曲家である。チェンバロが世の中から姿を消した、言うなれば、チェンバロ暗黒時代の作曲家だ。彼らの脳裏には、ピアノと、ラテン音楽には欠かせないギターの音色があった。『Latina / 内なる印象』プログラム制作にあたり、ラモーをはじめとするラテンバロック・プログラムの次に来るものを考え、また大木和音の愛器、バロック時代最晩年のチェンバロ、クリスチャン・クロール(1770年)が持つ新機能を考慮した時、チェンバロによる新たなラテン音楽が湧き上がってきた。 例えて言えば、バンドネオンは、ドイツで生まれ賛美歌の伴奏楽器として製作され世に生まれたが、時代とともに姿を消したと思われた。 しかし後、タンゴには欠かせない楽器として生まれ変わり、現在では様々なジャンルで演奏されている。チェンバロもそう有るべきと、私は思う。バロック時代では欠かせない、一時期頂点に立ったチェンバロも進化を遂げなければならない 時が来たと言うことである。すべての楽器は、様々にその表現力を変え現代に至っている。今回のプログラムは、チェンバロで演奏されたことのない曲ファリャ、グラナドス、アルベニス、モンポウなどが、バロック音楽(スカルラッティ、ロワイエ、デュフリ)と共に演奏され、時代を超えた空間を織り成し、ラテン音楽に新たな方向から光を当てたものである。狩野 真

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