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High-Resolution Soundtracks Ever17 -the out of infinity-(24bit/96kHz)
阿保剛
2002年8月、ドリームキャストとPS2でKIDより発売。その後、PC、PSP、そしてリニューアル版のXbox360、そしてスマホアプリと、時代に合わせ絶えず発表され続けるSFアドベンチャーのエバーグリーンな名作「Ever17 -the out of infinity-」。海外版も大好評を博した、深遠なる世界観が印象的な不朽の名作が、豊かな音像の供出により、新な記憶として補完、拡充されます。 作家「阿保剛」自ら、その世界観も含め、とても気に入っているという本作のBGMは、精神性の高い繊細な音楽観に導かれ、「洗練」「楽観」「不安」そして「緊張」「凄惨」「闇」など、様々な情景と感情を想起させます。本作は代表曲を完全網羅、ハイレゾサントラ限定リリースにあたり、今回も丁寧に音源から再構築、Xbox360版をベースに、96kHz24bit版リマスターを作成。そして最終ミックスダウンで完璧仕上げ。ハイレゾ版だからこそ聞こえる、音像の「向こう側」をぜひお楽しみください。 【阿保 剛 コメント】 -------Infinityシリーズ、そして「Ever17」BGMのコンセプト シリーズ1作目となる「INFINITY(1999年発表)」では、基本的に「ダーク」で「ザラザラした」サウンドコンセプトとなってました。未知なる事象や緊迫した様子など、神秘的な部分を持ちつつ基本的に明るくない要素の中で物語が進展していくので、「Ever17」でもそのコンセプトを継承しつつ音色作りの段階からそれらを意識し、かつ「徐々に高まる閉鎖感」も強く意識して楽曲を作っていました。 -------Xbox360版での楽曲のヴァージョンアップ、そして本作のハイレゾ化に関して Xbox360版(※2011年12月発表)を制作するに当たって、単なるコンバートではなく全てイチから作っています。とはいえ、完成された世界観を台無しにしないよう、全く別物ではなく、DreamCast版、PS2版の内蔵音源仕様BGMへとかなり近づくように作りました。 内蔵音源とは簡単に言えば「色々な制限の中で自作するシンセサイザー」です。この制限された中でいかに音楽するかが肝であり、個性や技術的要素を詰め込める部分でした。私自身、制限がある方が燃えるので、容量や発音に苦戦しつつもかなり楽しんで作っていたのを思い出します。自作シンセという事もあり、結構内部的な音色構成を覚えてたので、Xbox360版の制作時にはスムーズなアレンジ作業を行う事が出来ました。また同じ曲でも2ループ目を作ってみたり、別な進行をさせてみたりと音による世界観を変えない程度に編曲もしました。 ハイレゾ化の作業は…既に配信頂いているハイレゾ版「シュタインズゲート」や「ロボティクスノーツ」等と同じく、高解像化した際のバランス微調整が主な作業となっております。 -------思い入れのある曲について もちろん全て思い入れあります。 機械的だったり心情を表現した曲は、物語とシンクロしつつ作った思い出があります。 「Karma」は当初つぐみのバッドエンド曲として作っていたり、「Der Mond Das Meer」は先に歌詞を頂いてそれに合うよう旋律を作ったり、物語の舞台となるLeMUの階層曲「Insel null」「Ersteboden」「Zweitestock」「Drittestock」は、下の階層へいくにしたがって閉鎖感が増す様に作ってみたり、各キャラテーマもバックグラウンドとなるキーワードを意識したり…と、書き出すと全曲長々と書いてしまう勢いです。 -------本作品集の聴きどころなど Xbox360版のBGMは内蔵音源版より大幅に音質や表現の幅が広がっているので、従来の楽曲をご存知な方にもアレンジ含めて聞いて頂けたらと思っています。 また、追加曲も世界観を壊す事無く馴染んでもらえるよう作りましたので、壮大な本編への興味を持ってもらえたら幸いです。 とても大好きな作品ですので、よろしくお願い致します。